流水忘備録

技術的な忘備録と雑念のアウトプット

ServiceNowって何なのだろう

※以下はServiceNowの開発者でも何でもない勉強中のヒラ技術者の一意見である。鵜呑みにされぬよう。

 

ServiceNowって何なのだろうか。

初学者の人は特に思うだろう。

 

そう感じてしまう理由は恐らく、"英単語数単語"で表せる概念がないからだと思う。

例えば、SAPであればERP(基幹システム)、SalesforceであればCRM(顧客関係管理システム)といったようなざっくりとした概念がある*1

 

一方、ServiceNowはというと、有名なプロダクトラインはやはりITSMだろう。実際にGartnerのMagic Quadrantでも圧倒的なLeaderの位置にいるし、全世界的にServiceNowと言えばITSMだと思うが、ServiceNowとしてはServiceNow=ITSMとはしてほしくはなさそうである*2

 

じゃあServiceNowって何なのだろう。要約するとすればなんだろう。

DX促進?

ワークフローシステム?

働き方改革アプリ?

どれも間違っていないと思うがいまいち掴み切れない。

 

日々勉強中のひよっこServiceNow技術者である私が思うに、2021年1月時点でのServiceNowは、

総合IT中心管理システム

という表現がしっくりきている。言い換えれば、

ITを中心としてITに関連する物事を総合的に管理するシステム

だろう。

 

それはなぜか。

ServiceNowはIT, CSM, HR, Securityの大きく4系統の製品があるが、

IT以外の機能はそれぞれを単独で見るとその系統専用に作られた製品には機能として明らかに劣る。*3

一方、ITを中心に据えた視点でServiceNowを見ると、途端に様子が変わる。

CSDM*4と呼ばれるデータモデルをベースに組織の持つITの機能やツールを把握し、CSDMに紐づく形であらゆる機能を管理していくことができる。

例えば、

ITSMで登録したとあるツールに関する問題の情報からカスタマーにSpecial Handling Noteを作る。

また別の部署がGRCでリスク情報を登録する。

従業員はITSM、内定者はHRを通してService CatalogにあるIT機器を申請できる。

これらの情報はすべて紐づき、CSDMで管理される。

 

このように、ServiceNowは各製品個別だと実力を発揮しきれないが、ITを中心として雑多にいろいろ管理する場合、ServiceNowの持つ実力を思う存分発揮できる。

 

以上から、私はServiceNowは総合IT中心管理システムだと思っている。

英単語数単語で表すとすると、ITMS(IT Management System)だろうか。

 

冒頭にも書いたように、私はServiceNow製品の開発者ではないため、鵜呑みにせず、そういう意見もあるのだなと思う程度に留めていただければと思う。

 

以上。

*1:SAPやSFDCに詳しい方からするとそうでもないと思うかもしれないが許してほしい

*2:現にServiceNowホームページのトップページでもITSMの文字は全く見当たらない

*3:例えば、CSMはSFDCには圧倒的にかなわないし、HRはWorkdayには圧倒的にかなわない。

*4:Common Service Data Model