流水忘備録

技術的な忘備録と雑念のアウトプット

Salesforce以外のCRMってどういう理由で選ばれるのだろう

別にこれがベストプラクティスだとかは微塵も思っていませんが、ServiceNowに関わる一人の意見として読んでもらえれば。

 

CRMという分野、有名ですよね。Customer Relationship Management。

CRMツールとして有名なツールといえば、そう、Salesforceですね。

 

SalesforceのService CloudはGartnerのMagic quadrantでのCustomer Relationship Management部門において他を寄せ付けない圧倒的なポジションを築いている事は有名です。

www.salesforce.com

 

 

ただ、CRMツールというのはSalesforceの独占市場ではなく、MicrosoftやPegasystemsなども専用ツールを用意しています。そしてServiceNowもCustomer Service Managementというツールを用意しています。

www.servicenow.co.jp

 

ここからはこの記事の本題なのですが、お客様にCRMツールを提案する際、やはり王者であるSalesforceの導入を提案することが最も無難で、最も最適であるというのは否定できないと思います。

では、MicrosoftやServiceNowのCRMツールを選ぶ場合というのはどのような場合があるのでしょう。もちろん、言葉巧みな営業担当が自分が担当しているツールを売るために口八丁手八丁でそれっぽいことを言って選ばせるというのもあるかもしれませんが、私は大きく3つのパターンがあるんじゃないかと思っています。

1つ目は他ツールとの親和性です。例えば、他ツールでMicrosoft製品を選んでいるから、CRMでもMicrosoftを選ぶというような場合です。これらのツールを選ぶ場合というのはほかのツールとの親和性を鑑みた場合に最適と考えられるという場合なんじゃないかと思います。

2つ目は他分野との親和性です。ServiceNowの場合、この、他分野との親和性を鑑みた結果選定される場合があるんじゃないかと思っています。Salesforceは営業やマーケティングなどのツールにも強く、どちらかというとフロントオフィス目線でのCRMとの親和性が強いため、フロントオフィス目線でツールを選ぶ場合はSalesforceが圧倒的じゃないかなと思います。

翻ってServiceNowはどうかというと、ITSMで圧倒的なポジションを確立し、他にもITOMやITAMといった、IT部門や情シス部門といったどちらかというとバックオフィス目線でのCRMとの親和性が強いため、バックオフィス目線でツールを選ぶ場合はServiceNowに理があるかなと思っています。

3つ目は自業種との親和性です。ServiceNowの場合、IT○○といったIT管理関連のツールが強かったり、またセキュリティ系のツールも強かったりというところから、情報通信業CRMツール選定においては理があるんじゃないかなと思っています。一方で、自社でソフトウェアもハードウェアも提供しないタイプの業種にはその強みをあまり発揮できないんじゃないかなと思っています。製造業(消耗品除く)やリース業も理があるような気もしてきましたが、どうなんでしょう。一長一短というところなんでしょうかね。

 

以上のように、一定の条件を満たす場合は王者であるSalesforceよりも理がある場面があるのかなと思っていますが、日本の大企業というのは概してバックオフィスをコストとみなしている会社が多く、フロントオフィスの力が強い印象があることから、現状としてはSalesforceが選ばれる場面が多いのかもしれませんね。